因果の鎖は人間の肉体と魂魄をつないでいる鎖。生きている間は魂魄が肉体に入っているため外からは見えないが、一時的な幽体離脱など何らかの理由で魂魄が肉体から離れた際は自身の魂魄と肉体が因果の鎖でつながっていることが視認できる。
井上織姫のケース
第一巻で織姫が兄・旻の虚(ホロウ)に襲われた際は魂魄が肉体から離れたため自身の肉体と因果の鎖でつながっていることを視認している。しかし織姫にはこの鎖が何を意味するのかわからず、またこの鎖のせいで肉体から鎖の長さ分しか移動できなかったため「ちぎっちゃいたい」と引っ張っていた。
結果として鎖をちぎることはなかったためルキアの鬼道によって肉体に帰ることができたものの、万一ちぎってしまえば二度と肉体に戻ることはできないため一護に魂葬してもらうしかなく尸魂界(ソウルソサエティ)に一番乗りすることになっただろう。
因果の鎖と虚化の関係
生前は肉体とつながっている因果の鎖だが死後は鎖が断ち切れて肉体と魂魄が離れることになる。通常はほどなくして死神による魂葬が行われるが、そのまま放置した場合魂魄側の鎖の根元に孔(あな)が開き始めこの穴が完全に開ききると虚となってしまう。
また、この世に強い心残りのあるまま死んだ場合因果の鎖はその対象に絡め取られることとなり、人に心残りがあれば憑き霊となり土地に心残りがあれば地縛霊となる。
ドン・観音寺の除霊行為
カリスマ霊能力者のドン・観音寺は当初魂魄の胸の孔を広げきることが除霊行為だと信じていたがこれは全くの逆効果で、無害な霊を苦しめるだけでなく虚に堕としてしまう。
しかし虚や尸魂界などの知識を全く持たない観音寺からしてみれば悪霊(と思い込んでいる霊)が苦しみ、しかも孔を広げきると消滅(正しくは霧散して別の場所で虚に再構成される)するため除霊行為と信じてしまうのは無理もなかっただろう。