浦原喜助(うらはらきすけ)は表向きは駄菓子屋・浦原商店を営みながら裏では現世にいる死神に義魂丸や義骸などを売っている闇商人。一人称は「アタシ」で語尾に「~ッス」と付けるのが口癖で、いつも同じ下駄と帽子に甚平を着て杖と扇子を持ち歩いている。
適当な話し方や飄々とした一見態度からふざけているように見えるが急に真顔で真に迫る発言をすることもあり、死神しか持たないはずの斬魄刀を持っていたり、高位の鬼道を詠唱破棄で発動したりと謎の多い人物。
その正体は先代の護廷十三隊・十二番隊隊長であるとともに技術開発局創設者にして初代局長で、藍染惣右介の謀略に関与したため策略にはめられ尸魂界(ソウル・ソサエティ)を追われ現世に身を隠していた死神だった。
隊長への就任と技術開発局創設
護廷十三隊・二番隊第三席を務めていた110年前、当時の十二番隊隊長であった曳舟桐生が王属特務「零番隊」に選ばれたのを機に後任として夜一に推薦され、元柳斎含む3名の隊長の立会いで行われた隊首試験に合格し新たな十二番隊の隊長となる。
就任後は当時副隊長を務めていた猿柿ひよ里の反発もあったが、当時五番隊の隊長だった平子真子の助言もあり部下の顔色を伺うのではなく好きなようにすることを決め、隊首室を実験室に改造(模様替え)し蛆虫の巣に収監されていた涅マユリを副局長の座に就かせることを条件に部下に引き入れ「技術開発局」を創設。
次第に周囲を自分のペースに巻き込み平子の助言通り部下を付いてこさせる隊長となるとともに類稀なる才能で様々な研究開発を行った。その研究の一つとして101年前に虚と死神の境を越える物質「崩玉」を開発したもののその危険性を危惧し、破壊はできなかったものの後にその存在をくらませることに成功する。
魂魄消失事件
隊長就任から9年後の101年前、流魂街(るこんがい)の住人が消失する事件が続発し、今後の犠牲者を減らすために特別な義骸(ぎがい)を開発するとともに調査を行っていた当時の九番隊隊長・六車拳西からの増援要請でひよ里を向かわせるも調査団の霊圧反応が消失する。
喜助は自らが現場へ向かうことを望むが受け入れられず元柳斎は平子真子をはじめとする新たな調査隊を編成し現場へ向かわせた。しかし尋常ならざる事態とひよ里への心配から喜助は霊圧を完全に遮断するマントを纏い当時大鬼道長だった鉄裁と共に無断で現場へ向かう。
到着する頃には調査隊は全員虚化させられてしまっており現場に居合わせた藍染の陰謀を見抜くも取り逃がしてしまう。さらに崩玉で虚化させられた8人を救おうとするも失敗し藍染の根回しで中央四十六室に捕らえられ罪をなすりつけられたところを夜一に助けられ、虚化させられた8人と自らを霊圧遮断型義骸に入れて現世に身を潜めることとなる。
霊圧
二番隊在籍時は護廷十三隊の中の危険分子を捕らえておく蛆虫の巣の管理を任されており、全ての収監者を素手で制圧できる高い能力を当時から有していた。また、現世に侵攻したヤミーを圧倒し追い返すほどの戦闘能力を見せている。
攻撃力
単純な斬術でも隊長クラスに引けを取らず複数の高位の鬼道をも使いこなす。しかしそれ以上の頭脳こそが喜助の恐るべきところで、力任せの戦いは好まずあらかじめいくつもの策を練って戦闘に臨んでいる。
タフさ
立場上あまり前線に出てくることもなく戦えば圧倒的な力で傷一つ負うこともなかったが、本格的に戦闘に参加した藍染との戦いでは相手が相手だけに守勢になるとすぐにやられてしまった。
速力
藍染との戦いでは身代わりの義骸で攻撃をかわしたり抜け出すヒマも与えず立て続けに高位の鬼道を連発するなどの活躍を見せた。藍染が本気を出していなかったとはいえスピードも現隊長達にも引けをとらないだろう。
戦闘技術
西流魂街に通じる穿界門(せんかいもん)や虚圏(ウェコムンド)へ続く穴である黒腔(ガルガンタ)を開くなど、尸魂界でも類まれな技術力は戦闘にも活かされており、ヤミーとの戦いでは虚閃(セロ)を即座に解析し同等の威力で相殺してみせた。
また、最終的に藍染を封印したのも浦原の仕込んだ鬼道によるものだった。
プロフィール
- 誕生日 12月31日
- 星座 やぎ座
- 身長 183cm
- 体重 69kg
始解 紅姫(べにひめ)
解号:起きろ 啼け(なけ)
普段は仕込み杖に封印して持ち歩いており杖の先で突くことで肉体から魂魄を引き離すこともできる。「起きろ紅姫」の解号で鍔のない短めの直刀となり、「啼け紅姫」の解号で刀身から血を流しその血で様々な技を繰り出すことができる。
卍解 観音開紅姫改メ(かんのんびらきべにひめあらため)
千年血戦篇のアスキン・ナックルヴァールとの戦いにてついに解放。発動と同時にと長髪の巨大な女性が浦原の背後に出現し『触れた物を作り変える』能力を持つ。能力の効果には範囲があるらしく、一度能力に捕まっても効果範囲外に出ることで解除される。
技
しびれ指
指で軽く触れることで相手を麻痺させる縛道の一種。
褥返し(しとねがえし)
杖と威圧で相手を抑え込み地面に貼りつけたような体勢を取らせる。
重撃白雷(じゅうげきびゃくらい)
斬魄刀の先端から「白雷」に似た霊撃を放つ浦原の改造鬼道。
封殺火刑(ふうさつかけい)
浦原が独自に開発した鬼道で、死神の両手首にある霊圧の排出口を塞ぐことで相手を自身の霊圧によって内部から焼き尽くす技。
九十六京火架封滅(きゅうじゅうろっけいかかふうめつ)
藍染を最終的に封印した浦原独自の鬼道。別の鬼道に乗せて放つことで体内に潜ませ、藍染の力が弱まった際に「封印架」と呼ばれる十字架に藍染を閉じ込めた。